魔女の宅急便ニシンのパイ考察と制作裏話などまとめを紹介します。
「魔女の宅急便」は、多くの人々に愛されるジブリ作品で、その中でも「あたしこのパイ嫌いなのよね」というセリフが印象的です。このシーンは、主人公キキが老婦人から孫娘にニシンのパイを届ける依頼を受ける場面です。
孫娘は、玄関先でキキに対して「またニシンのパイが届いたの。アタシこのパイ嫌いなのよね」と素っ気ない態度で言います。キキは大雨にさらされながらも、焼きたてのニシンのパイを届けるために奮闘しますが、孫娘の反応は冷たいものでした。
このシーンは、魔女の宅急便の原作小説から映画化された作品で、スタジオジブリの巨匠・宮崎駿監督が手掛けました。映画版では、機械のオーブンが故障したため、薪を使ってパイを焼くシーンが描かれています。なぜおばあちゃんは孫娘に嫌いなニシンのパイを贈ったのか、その意味や理由については、考察記事を読んでみてください。また、制作裏話についても語っています。
今回は、ジブリ魔女の宅急便ニシンのパイ考察や制作裏話などまとめを紹介します。
魔女の宅急便ニシンのパイのエピソード【ジブリ】
このシーンでは、主人公のキキが、あるおばあちゃんから頼まれて、おばあちゃんの孫娘にニシンのパイを届けることになります。キキは魔女のしきたりに従い、1人で他の街に住むことになり、パン屋のおかみさん・おソノの好意でパン屋に居候させてもらいます。そこで、キキはホウキに乗って飛べる魔女の利点を活かし、配達の仕事を始めることにします。
おばあちゃんはニシンのパイを焼こうとしますが、オーブンが壊れていて、キキが集荷に訪れる時間に間に合いませんでした。おばあちゃんは「せっかく来てもらったのだから」と、謝礼だけをキキに渡そうとします。しかし、キキはおばあちゃんの姿を見て「どうにか届け物を配達してあげたい」と思います。そこで、おばあちゃんと一緒に即興で薪のオーブンを作り、なんとかニシンのパイを焼き上げました。
キキは焼きたてのニシンのパイを持って、途中大雨でびしょ濡れになりながらおばあちゃんの孫娘の元へ向かいます。目的の家に到着すると、綺麗なドレスを身に纏った孫娘が、玄関のドアを開けました。しかし、孫娘はニシンのパイを見て「あたしこのパイ嫌いなのよね」と言い、ため息をつくように受け取りました。
このシーンは「かわいそう」「モヤッとした」という感想が多い名シーンとして注目されています。おばあちゃんが頑張って作ったニシンのパイを、孫娘が一蹴する姿が印象的です。このエピソードは、人々の心に残る名場面となっていますね。
魔女の宅急便ニシンのパイの考察
映画「魔女の宅急便」におけるニシンのパイに関する考察で主なポイントは次の通りです
- 孫娘の拒絶: 孫娘は以前からニシンのパイを必要としていないとおばあちゃんに伝えていましたが、おばあちゃんはそれを無視してパイを送り続けました
- 孫娘の性格: 孫娘は悪意を持っているわけではなく、配達人への配慮を示している可能性があります
- 仕事の価値: 宮崎駿監督は、仕事に対する感謝を強制することの問題点を描いています。仕事は必ずしも感謝されるものではないというメッセージが込められています。
いらないと伝えていたにも関わらず送った
孫娘は、キキからニシンのパイを受け取った際に、「だからいらないって言ったのに」とつぶやいています。その後、部屋の奥に向かって「おばあちゃんからまたニシンのパイが届いたの」と話しています。そこから、孫娘は以前からおばあちゃんにいらないということを伝えていたことが推測されます。
そこから、孫娘とおばあちゃんのとの間で意思の疎通がうまく行われていないことが分かりますね。
孫娘としては、伝えたにも関わらず送られてきた。おばあちゃんは、どんな気持ちで送ったのでしょうか？「ニシンのパイは自分の得意料理」だと語っている場面もあります。自分の好きな食べ物は孫が嫌いなわけがないと思いこんでいるのかもしれません。
もしかしたら、少しに認知症が入っている可能性もあって孫娘が言ったことを覚えていない可能性もあります。
配達してくれたキキへの配慮
ニシンのパイがいらなかったら、運んでもらこともありませんでした。大雨の中大変な思いをして運んでもらう必要がありませんでした。ずぶ濡れのキキを見た孫娘は、「ずぶ濡れじゃない」と話しかけたあと、「だからいらないって言ったのに」の「だから」に配達してくれる人の大変さへの配慮もみてとれます。ここから、孫娘の性格が悪いというわけではないことが分かります。
【ジブリ魔女の宅急便】ニシンのパイの孫娘と宮崎駿監督の関係
宮崎駿監督は、孫娘がニシンのパイを受け取るシーンで複雑な態度を示すキャラクターを気に入っているとされています。
孫娘は、おばあちゃんの作ったニシンのパイが本当に嫌いで、その行き違いを通じて世の中の不条理を表現していると考察されています。
- 孫娘の成長: 映画の終わりには、孫娘がキキと楽しく会話するシーンがあり、彼女の成長や変化を示唆しています。宮崎駿監督は孫娘を通じて、自身の感じる不満や思いを表現している可能性があります。
- セリフの意味: 孫娘の「あたしこのパイ嫌いなのよね」というセリフは、努力が報われない社会の現実を象徴しています。キキはこの厳しい言葉を通じて、社会の厳しさを学び、成長の一歩を踏み出します。
ニシンのパイのシーンは、宮崎駿監督が仕事観を語る上で重要な意味を持ち、キキの成長物語において重要な教訓を含んでいます。
まとめ
今回は、ジブリ魔女の宅急便ニシンのパイ考察や制作裏話などまとめを紹介しました。おばあちゃんは、オーブンが壊れてもキキの協力のもとにかまどを使ってまでニシンのパイを送っていることから、喜んでもらいたい！と心から思っていることが分かります。孫娘にとっては、いらないと伝えたにも関わらずニシンのパイについての複雑は表情が伺えます。キキに対して冷たいような感じもとれますが、必要のないパイを大変な思いまでして運んでもらったことに対する配慮も言葉から感じられます。キキもこの出来事がショックで心の変化が見られましたが、最後は孫娘とも楽しく会話していましたね。
宮崎駿監督は、このエピソードを通して仕事に対しての教訓を与えています。魔女の宅急便は成長のたびに視聴していくと深いものだと実感できますね。
